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皆さんは「天ぷらうどん」の天ぷらとして何を想像されるでしょうか?
実は地域によって様々なバリエーションがあります.
蒲田めん亭が閉店して以来,同じテイストのお店を探しているのですが,いまだに発見には至っていません.その過程で天ぷらうどんの全国的なバリエーションに気づきました.
ブラックタイガー系:
関東で「天ぷらうどん」を注文すると,たいていブラックタイガー1尾の天ぷらが載ってきますよね.ここ数年で「讃岐うどん」をうたうお店が増えましたが,関東ではたいていブラックタイガーですね.
ブラックタイガー系は関東(東京,神奈川,埼玉,千葉,栃木,群馬),東北,北海道で見られます.大阪中心部もブラックタイガーです.
地方でも大都市中心部はブラックタイガーです.
(桜エビ相当の)小エビ系のかき揚げ系:
私が探し求めているのは,これです.「めん亭」もこれでした.
この小エビ系のかき揚げは,大阪市の中心から少し離れた寝屋川とか枚方あたりや,富山,広島などで食べた以外は,実に少ないです.
ここで「桜エビ相当の」としているのは,次の「アミ系」と区別するためです.
体長2〜3cmの乾燥桜エビを使ったかき揚げです.桜エビは高価なので,たいていは同様なサイズの小エビが使われます.
桜エビが本場の静岡では,桜エビをてんこ盛りにかき揚げにしたものがあったりしますが,過ぎたるは及ばざるが如しで,似て非なるものです.静岡は関東うどん圏のようで,関西だしでないことも残念です.
ちなみに桜エビは駿河湾の特産であり,その水揚げ量の100%は駿河湾産なのです.1894年(明治27年)に偶然発見され,1990年頃までは,駿河湾にしか生息していないと考えられていました.(現在は韓国の湾岸にも生息していることがわかっているらしいです.)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%93
アミ系のかき揚げ系:
体長が数mm〜1.5cmぐらいのアミ(小エビ)を使ったかき揚げです.
これは地域的には大阪周辺部,兵庫〜広島〜山口あたりでよく見られます.
これが福岡に入ると,1980年頃は桜エビ相当だったのが,現在はブラック・タイガー系になっています.
関西文化と関東文化がせめぎ合う北陸では,石川県は関西的,福井県は関東的な感じがします.
エビ類が入らないかき揚げ系:
京都や四国などは,天ぷらうどんにエビ類が入りません.
大都市の中心部だと関東ナイズされていて,ブラックタイガーですが….
かき揚げの形状は,全国的には丸形(円形)ですが,富山では角形でした.
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