ディスカバリーチャンネルみたいな感じの1985年制作のビデオです.
英語版です.
レーシング用バイクの進化を短くまとめたような内容です.ところどころに
若きフレディーの解説が入りますが,基本はナレーターによる解説です.
思えば1970年代から80年代に日本のバイクが世界市場を制覇していく
過程で,おおきな技術革新がいくつもあったんですね.
そして,それらが量産車にフィードバックされて,バイク市場が
さらに活性化するポジティブ・フィードバックがあったように思います.
1960年代:
ディスクブレーキの採用(CB750Four)
1970年代:
チューブレスタイヤ(CB750F)
セパレートハンドル
コムスターホイール
チューブレスタイヤ
DOHCエンジン
1980年代:
プロリンク(後方1本サスペンション)
楕円シリンダー
後方排気
V型4気筒
対向ピストン(のディスクブレーキ)
可変タイミングバルブ(RFVC,YPVSとか)
EFI(Z750GP)
ターボ(CX650Turbo)
1990年代に入ってからは,バブル経済の失速とともに,
バイクブームも過ぎ去って,新技術の投入もなくなったような
気がします.
Freddie Spencer Explains Motorcycle Racing 1/3 [1985]
Freddie Spencer Explains Motorcycle Racing 2/3 [1985]
Freddie Spencer Explains Motorcycle Racing 3/3 [1985]
ところで市販車に新技術が採用されるには,当時は
運輸省(現在の国土交通省)の認可基準が厳しかったようですね.
1969年発売のCB750Four(K0)で国産初のディスクブレーキが
(当時の運輸省によって)認可されて採用.
1979年発売のCB750F(Z)で,国産初のセパレートハンドル採用が
認可されて採用.ただし,オイルクーラーは認可されず,
苦肉の策としてラジエーター(名称失念)とかという名称にして,
放熱フィンも減らして発売に漕ぎ着けたんだったかな.
カウルも最初は認可されず,後年Boldorシリーズでようやく認可されて
発売されたらしいです.
電気式フューエルゲージにいたっては1982年の初期型CBX400Fで
国産初認可ですものね.CB750Fの時代には電気式燃料計は「不認可」だったので採用されていないのですよ.
当時の運輸省と比べたら,現在の国土交通省は大幅に規制緩和してくれているように思えます.